岡本大陸が手掛けるDAIRIKUはストーリー性とアメカジっぽさが魅力
古着のような雰囲気を持ちつつ、現代らしさが散りばめられているDAIRIKUのアイテム。語りかけられるような雰囲気を持っている理由は、デザイナーがストーリー性を表現しているからだといえるでしょう。シーズンごとに決められるコンセプトによって、雰囲気が変わるためコレクションを心待ちにされている方も多いのではないしょうか。この記事でも2022年秋冬シーズンのコレクションを紹介しています。DAIRIKUの特徴や魅力について、解説していますので、ぜひ読んでみてください。
DAIRIKUのデザイナー
DAIRIKUを語るうえで、外すことができないのが、デザイナーの岡本大陸です。1994年生まれで韓国出身の岡本大陸は、高校時代に大阪・心斎橋のアメ村へ通い、古着の着こなしを学び、ラフ・シモンズのデザインに感銘を受けてデザイナーの道へ。VANTANデザイン研究所ファッションデザイン学科在籍中にDAIRIKUを立ち上げました。
DAIRIKUのデザインには、映画や場所、ファッションを好きになったきっかけなど、岡本大陸の人生が反映されています。TOKYO FASHION AWARDに選出されたり、Rakuten Fashion Week TOKYO 2022 A/Wに出演したりと、日本を拠点にしながら、世界へ向けて活動しています。
DAIRIKUのコンセプト
DAIRIKUのコンセプトは「ルーツやストーリーが感じられる服」です。アートや自身の記憶から人物像などを想像しながらデザインを組み立てていきます。ヴィンテージやアメリカンカジュアルなどのスタンダードな部分は守りつつ、細部に現代的な要素を入れていくのがDAIRIKUの特徴。
シーズンコンセプトも映画や音楽などからインスピレーションを受けることもあり、ひとつのアイテムからストーリーが感じられるようなデザインを作っています。
DAIRIKUの商品の特徴
DAIRIKUの商品の特徴は2つあります。1つ目は、「映画からインスピレーションを得たアイテム」であること、2つ目は「アメカジへのリスペクト」があることです。2つの特徴は、デザイナーの岡本大陸の人生に大きく影響を与え、DAIRIKUの根底にある要素だからです。それでは詳しく見ていきましょう。
映画からインスピレーションを得たアイテム
DAIRIKUのアイテムは、映画や自身のバックグランドが繁栄されており、岡本大陸のブランドコンセプトにも繋がります。洋服だけではなく、アートや音楽など他のジャンルのものに対する興味が掻き立てられるようなアイテムを作り出すことが理想です。
「ニューヨークで発表したコレクションは現在のアプローチの基盤になっています」”とインタビューで語っています。2017年にニューヨークでショーを行った際、元になったのは岡本大陸が上京した時の心境です。自身の中から生まれた思いから洋服を作り上げることで、アイテムにリアリティを加えているのが、DAIRIKUの人気の理由のひとつと言えるでしょう。
アメカジへのリスペクト
岡本大陸がファッションの道に進むきっかけのひとつに、アメリカンカジュアルがあります。高校生時代にファッションにのめり込んだ岡本大陸が好んだのが、アメカジのアイテムたちです。DAIRIKUは、アメリカンカジュアルの代表的なアイテムの歴史・型・製法を研究し、スタンダードな服をベースに作られているアイテムが多くあります。ディティールやシルエットに現代的な要素を加えたり、ディティールまで徹底的にアメカジを意識したアイテムも存在します。
例えば、アメカジには欠かせないアイテムともいえる、カバーオールは、デニムを使用し、3本ステッチやカンヌキ、チンストなど、古着の細やかな作りまでリスペクトして作られています。自分が着たいと思えるアイテムを作ることが根底にあるため、DAIRIKUのアイテムには、アメカジの強いリスペクトが繁栄されているのです。
DAIRIKUのコレクション
ここからは実際にコレクションをみていきます。DAIRIKUはコレクションごとにコンセプトがあり、ほとんどが映画に影響を受けたものです。映画の象徴的な人物のファッションや映画のストーリーに影響を受けたアイテムもあります。DAIRIKUのアイテムがもつストーリー性を体感しましょう。
22AW「After School」
出典 instagram.com
最新のコレクションは、岡本自身が高校時代、放課後に通っていたアメ村を意識したコンセプト。「After School」とロゴが入ったTシャツや「Inspired by AMEMURA」という文言が入ったコートが発表されました。ミリタリージャケット・ネクタイ・ブレザーなど、学生服とミリタリー要素を掛け合わせ、ビビットカラーやチェック柄などを取り入れたアイテムを発表しています。
22SS「Boy meets Girl」
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1989年代に政策された「MYSTERY TRAIN」と岡本大陸の経験を元に作られたコレクション。22SSよりレディースが始動し、MYSTERY TRAINのヒロインを彷彿とさせるような、デニムスカートやライダースジャケットを発表しました。メンズには、MYSTERY TRAINの主人公が着用していたテーラードジャケットや岡本大陸が旅路で身に付けていたモッズコートから着想を得てデザインされたアイテムを展開。憧れから広がる価値観や体験を表現しています。
21AW「Brat pack」
出典 instagram.com
Brat packとは、1980年代のハリウッド青春映画に出演した若手俳優の一団に付けられたあだ名です。21AWコレクションは、Brat packが出演していた映画「ブレックファスト・クラブ」や「アウトサイダー」などから着想を得て制作されました。映画衣装や舞台挨拶時のフォーマルウェアだけでなく、俳優たちの私服も参考にしています。文字部分にひび割れやぼかし加工を施したTシャツや黄変、ダメージ加工を行ったスウェットなどヴィンテージ感のあるアイテムを多く作り上げました。襟を大きくしたポップなカラーシャツは1970~80年代を意識しています。
21SS「Flower Children」
出典 instagram.com
1960-70年代のアメリカのヒッピーを表すFlower Children。1969年公開の映画「Easy Rider」と大規模フェスティバルのドキュメンタリー映画「Woodstock: 3 Days of Peace & Music」からアイデアを得ています。タイダイ染めのサーマル teeフラワーモチーフの手編みニットなど、ヒッピーカルチャーが反映されています。フェスティバルの出演者のスタイルを元に製作したレザージャケットはロックな雰囲気を醸し出しています。自由や調和を追い求める人々、「Love&Peace」を感じられるコレクションです。
まとめ
デザイナーの経験や映画などから着想を得て作られたDAIRIKUのアイテム。アメカジへのリスペクトが散りばめられ、古着のようでありながら新しさも併せ持っています。毎シーズン発表されるコレクションには、異なるコンセプトが定められ、コンセプトによってアイテムの雰囲気も異なります。洋服を愛するデザイナー岡本大陸ならではの世界観を感じてみてくださいね。
MODESCAPEでは、 DAIRIKUの買取を強化しています。DAIRIKUを代表するノスタルジックなデザインアイテムやデニムパンツなど、アイテム一つ一つの価値を理解し適正な査定をいたします。お買い取りをご検討の際は、お気軽にご相談ください。
DAIRIKUの買取について
この記事を書いた人
MODESCAPE
ブランド服専門の買取店モードスケープです。トレンドから過去の名作まで、ワクワクするブランドアイテムを販売・買取しています。ファッションに関する様々な記事・コラムを配信しています。