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「Atom」がARC’TERYXの代名詞的存在として君臨するワケとは?

「Atom」がARC'TERYXの代名詞的存在として君臨するワケとは?

「Atom」がARC’TERYXの代名詞的存在として君臨するワケとは?

THE NORTH FACEやPatagoniaなど多くのアウトドアブランドがありますが、その中でも絶大な人気を誇るのが「ARC’TERYX」。街でもARC’TERYXのアウターやバックパックを利用している方もよく見かけますが、ARC’TERYX=マウンテンパーカーというイメージが強いですよね。
そんなARC’TERYXのマウンテンパーカーには様々な種類が存在するのですが、ブランドの代名詞とも言えるのが「Atom フーディ」と呼ばれるAtomシリーズから展開されているマウンテンパーカーです。そしてAtomシリーズは「ARC’TERYXの社員なら誰もが1つは持っている」とも言われるほど。

その魅力とはいったい何なのでしょう?
この記事では、絶大な支持を得ているAtomシリーズからAtom フーディを重点に置き、優れた性能やデザイン性など特徴を解説していき、ブランドの代名詞的存在として君臨している魅力について迫ります!

Atomシリーズに用いられる用語

ARC’TERYXのAtomシリーズと一概に言っても、用途別に細かく分けられたカテゴリーや種類、サイジングがあります。Atomをご紹介する前に基礎知識として、これらの詳細を解説していきます。

ARCHAEOPTERYX LITHOGRAPHICA
出典 arcteryx.jp

利用シーンを想定したカテゴリー

創業者がクライマーということもあり、ARC’TERYXでは登山やトレッキングを想定したウェアが多くリリースされています。気軽に行えるハイキングと険しい山頂を目指すアクティビティでは着用するウェアが異なり、その場の状況や移り変わりの早い山の環境に適応したものを準備する必要があります。そこでARC’TERYXは用途ごとの分類としてカテゴリーを設けました。

有名なのが「Alpha」シリーズ。1998年にリリースしたGORE-TEXを採用したARC’TERYX初のジャケット「Alpha SV ジャケット」は当時革新的なものでした。Alphaは高山での着用を想定したカテゴリーで、ハーネスに対応しているため着丈が長いのが特徴。

「Beta」シリーズは山での着用に特化したAlphaに比べると、より様々なアクティビティにフォーカスしたカテゴリーです。腰より少し長いほどの着丈は動きやすさを重視して設計されており、タウンユースでも使い勝手の良いサイズ感になっています。

他にも高い通気性があるためインナーやアウターとしても使える「Gamma」や軽いハイキング・トレッキングに最適な軽量モデルがリリースされている「Zeta」も人気があります。

今回解説していく「Atom」もこのカテゴリーに属する人気シリーズの1つなのです。

グレード

カテゴリーに加えて、「Alpha “SV” ジャケット」のようにグレードが分けられています。カテゴリーのように様々な種類がありますが中でも特筆すべきは「SV(シビア)」「SL(スーパーライト)」「LT(ライト)」「AR(オールラウンド)」の4つ。ARC’TERYXではグレード毎にデザインや使用する素材が異なっていて、より想定するアクティビティに特化した構造になっています。

SVはその名の通り、シビアな環境に耐えうる高い耐久性を持つ素材を使用。GORE-TEXの中でもランクが上位の「PRO」を採用しているため厳しい天候の中でもタフさを発揮してくれます。

SLでは軽量な素材を使用しているのが特徴。着用時はもちろんのこと、バッグの中に収納している時でも重量を感じさせないグレードです。そのため他のグレードと比べるとやや耐久性が劣るのが注意点。

LTはそんなSVとSLの中間の役割を果たしてくれるグレードになっています。SLの耐久性をカバーし、最小限の機能のみを搭載することで軽量化にも成功したLTは、ちょっとしたアクティビティにも大活躍。

ARは様々なシーンに適応してくれる優れもの。高パフォーマンスと秀逸な耐候性によって、アクティビティはもちろん、タウンユースでも使い勝手の良さを提供してくれます。

ハードシェルとソフトシェル

デザインや着心地、そして機能性に関わるディテールとして「ハードシェル」と「ソフトシェル」があります。

ハードシェルは重ね着の一番外側であるアウターレイヤーで、防風・耐久性が求められるウェアです。またGORE-TEXが用いられているのがポイントで防水・透湿性に優れているため雪山を登るような険しいアクティビティには必須です。肌触りとしてはハリのある硬めなファブリック。一般的にアウトドアウェアと呼ばれるものはハードシェルに分類されます。

その対となるのがソフトシェル。ミッドレイヤーとしてインナーに着用したり、暖かい季節にはアウターとして活躍したりと、幅広い着こなしが可能なウェアです。ハードシェルほどの防水性はありませんが、その分撥水性に優れているので多少の雨であれば対応可能。インナーとして着た際には透湿性があるため、汗をかいても中が蒸れにくいという特徴があります。

またARC’TERYXでは、アウターに干渉しないスタンドカラータイプもリリースされています。

フィット

ウェアのシルエットのことを指す「フィット」。アウトドアウェアではレイヤリングを考慮してスタイリングするため、フィットタイプはとても重要なポイントになります。ARC’TERYXにおけるフィットガイドは計4種類。

まずは「ぴったりフィット」。文字通り、体全体にフィットするように裁断されたもので湿気のコントロールや熱効率を高めるようなサイジングになっています。

続いては「トリムフィット」。トップスであれば胸からウエスト、ボトムスであれば腰から太ももまでがスリムなサイジングになっていて、隙間風が身体に侵入してこない構造になっています。上記のもの同様、身体に沿うため自ずとベースレイヤーのサイジングになります。

「レギュラーフィット」は全体的に着心地が良く、ジャストなサイジング。標準的なサイズなのでレギュラーフィットのウェアの中にミッドレイヤーを着たい場合は、ワンサイズ上げたものを選ぶといった工夫が必要です。

「リラックスフィット」はゆったりとしたフィットタイプ。今っぽいカジュアルな印象も持ち合わせているので、タウンユースな着こなしをしたい場合はこのタイプのウェアを選ぶのもおすすめです。

Atomとは?

ARC’TERYXのアイコン的存在である「Atom フーディ」はまさしくこのシリーズからリリースされています。コアロフトを搭載したインサレートジャケットが魅力でジャケット・ベスト・プルオーバーがラインナップに名を連ねます。

ARC'TERYX

製品カテゴリーの一つ

先ほど挙げた「Alpha」や「Beta」のようなカテゴリーの1つとして分類される「Atom」。グレードはSL、LT、ARの3つに派生していることから分かるように、アウトレイヤーというよりはミッドレイヤーとしてリリースされました。ですがその性能の良さから十分アウターとしても活躍できるため注目が集まっています。

Atomシリーズの中でも「Atom LT フーディ」はARC’TERYXの全社員が持っていると噂されているほど人気が高く、アウトドアのシーンはもちろん日常使いにも重宝するスペックが詰め込まれています。

ミッドレイヤー特有の高水準の浸透性はハイブリッドなディティールによって再現されています。脇の下に伸びるサイドパネルにはフリース素材「POLARTEC」を採用。高い保温性を保ちつつ、内側に籠った熱はしっかりと逃がしてくれるため、常時心地の良い着心地を提供してくれます。

それだけでなく撥水性も完備。生地に付いた水分は表面で粒状になってくれるので、軽く動かすだけで振り落とすことができます。そのため小雨程度であれば問題はありません。

独自素材「コアロフト」

Atomのウェアに搭載されているのはARC’TERYXが独自に開発をした中綿素材「コアロフト」。シリコン加工が施されたポリエステル繊維を2種類(太い繊維と細い繊維)使うことで、ボリューム感を残しつつ、暖かな空気を内側に留めておくことができます。

長年使っていくことで低下してしまうロフト(ボリューム)は化学繊維で作られる中綿の弱点でしたが、太い繊維のおかげで十分なハリをキープし続けてくれます。そして細い繊維は、保温するには欠かせないデッドエア(対流しない空気)を確保してくれるので、外気を断熱し、ずっと暖かく着続けることができます。

また持ち運びが楽なのも嬉しいポイント。構造状、軽量かつ携帯するには便利なファブリックなのでバッグから出してサッと羽織ることができます。収納する時にはコンパクト、取り出した時には十分なハリを再現してくれるという魅力があります。

そしてシリコンでコーティングされた繊維は疎水性が高くなるので、水分を吸水せずに乾きやすいというメリットも。化学繊維はよくダウンジャケットと比べられますが、コアロフトはそのダウンジャケットのようなハリと保温性はありながらも、ダウンの弱点である水を克服した存在と言えます。

プロフェッショナル向けの「ARC’TERYX LEAF 」でも展開

ARC’TERYXにはアウトドアラインの他にアーバンラインである「VEILANCE」があります。実はその他にもラインがあることはご存知でしたか?

その名も「ARC’TERYX LEAF」。軍や法執行機関(警察や保安官など)に向けたプロフェッショナルラインです。「Law Enforcement & Armed Forces」の頭文字を取ってLEAFと名付けられており、以前はセレクトショップやミリタリーを取り扱うショップで購入が可能でした。ですが2023年1月20日以降はそれら機関に属さないユーザーは購入ができなくなり、さらに希少価値が高まりました。

基本的なラインナップは従来のARC’TERYXと遜色はありません。定番である「Atom LTジャケット」もしっかりと登場しています。

「Alpha」シリーズのLTジャケットに関しては「ウルフ(グレー)」「クロコダイル(カーキ)」がオリジナルカラーとしてリリースされています。どちらも落ち着いた色味がスタイリッシュで、プロフェッショナルラインでありながらとてもファッショナブルな雰囲気を醸し出しています。

Atom フーディ SL/LT/ARについて

ここでは「Atom フーディ」について詳しく見ていきましょう。各グレード毎にスペックとディテールが変わるため、自身のライフスタイルや用途にあったウェア選びが必要です。

ARC’TERYX

SL(スーパーライト)

260gという圧倒的に軽量でストレスフリーな「Atom SLフーディ」。ですがきちんとミッドレイヤー、またはアウターとしての役割は果たしてくれる優れものです。

生地感やデザイン的にはソフトシェルか、風を防いでくれるウィンドシェルの中間のような立ち位置。保温性の高いアウターにありがちな着膨れは、トリムフィットデザインのおかげでスマートな見た目に。本格的な冬の時期には上にアウターを羽織っても、ごわつくことはありません。

特筆すべきは胴回りのみに詰められたコアロフト。フードや袖部分には入っていないので、すっきりとしたシルエットが実現しています。その代わり袖部分にはサイドパネルから袖口にかけて、フリース素材のPOLARTECが切り替えられています。

保温性に加えて熱を逃がしてくれるベンチレーションの役割を兼ねているので、中が群れすぎず快適な着心地を提供してくれます。

スーパーライトという名に相応しい中綿量は「CORELOFT 40g/㎡」。

LT(ライト)

ARC’TERYXの全社員が所持しているという噂の「Atom LTフーディ」。先ほどのSLと比べるとコアロフトの量が少し多いウェアなので、より保温性が高まります。中綿量は「CORELOFT 60g/㎡」で20g/㎡の増量。それでも重量自体は365gで驚くべき軽さをキープしています。

SLと異なるのはDWR(DURABLE WATER REPELLENT)と呼ばれる耐久撥水コーティングが施されている点です。LTは一見レインウェアのようなパキッとした生地ではないのですが、DWRのおかけで水分を粒状にまとめてくれる機能を持っています。そのため簡単に水滴を振り落とすことができます。

袖部分にコアロフトが搭載されたのでベンチレーションは脇下のサイドパネルのみ。SLと同じくしっかりと熱気を外に逃がしてくれます。袖口部分には着脱が楽なストレッチニットカフスを採用。程よいフィット感は袖口からの隙間風を防いでくれます。

トリムフィットかつデザインは無駄を削ぎ落としたソリッドさがポイント。アウトドアシーンではもちろん、タウンユースとして馴染んでくれるワードローブ入り間違いなしの1着です。

AR(オールラウンド)

最後にご紹介するのが保温性を重点に置いた「Atom AR フーディ」。他2つのシリーズとは違って見た目にボリューム感が生まれており、極寒でのアクティビティにも対応できるスペックが伺えます。

重量は475gで中綿量に関してはパーツによって変えているのがポイント。胴部分では「CORELOFT 120g/㎡」。サイドパネルにあたる脇の下部分では「CORELOFT 80g/㎡」。そしてフード部分は「CORELOFT 60g/㎡」になっています。これら絶妙な好バランスによって快適な保温性がキープされているのです。

高い透湿性があるため、保温性の高いスペックでもストレスなく着用可能。特に屋内と屋外を行き来するタウンユースでは重宝するディテールになっています。

もちろん高水準の撥水を可能としてくれるDWRコーティング搭載。またフード部分にはツバがあるので、急な悪天候にも対応してくれます。

レギュラーフィットタイプなので、ワンサイズorツーサイズ上げたサイジングでゆったりとした、トレンドライクな着こなしもおすすめです。

2023FWモデルから名称が変更

ARC’TERYX社ではAtomの各モデルにおける名称の変更を行いました。詳細は下記の表通りです。

旧モデル名 新モデル名
Atom SL フーディ Atom ライトウエイト フーディ
Atom SL ベスト Atom ライトウエイト ベスト
Atom LT ジャケット Atom ジャケット
Atom LT ベスト Atom ベスト
Atom LT フーディ Atom フーディ
Atom AR ジャケット Atom ヘビーウェイト ジャケット
Atom AR フーディ Atom ヘビーウェイト フーディ

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます。
耐久性や保温性を利用するシーンに合わせて選ぶことができるAtomシリーズは、1着は持っておきたい魅力的なアイテムです。ちなみに私もAtom フーディを所持しており、春・秋はメインアウターとして、冬はメインまたはインナー使いをすることで3シーズン着用可能なので大活躍しています!気になる方は是非チェックしてみてはいかがでしょうか?

モードスケープではARC’TERYXのアイテムのお買取りを強化しております。買い替えたい、着なくなったARC’TERYXをお持ちではありませんか?今回ご紹介したAtomシリーズをはじめ、ARC’TERYXの人気アイテムは年々入手困難となっており、カラーによっては抽選販売となっています。そのため、ARC’TERYXのアイテムは高額買取が期待できますので、ARC’TERYXを売りに出すか迷っている場合にも、ぜひモードスケープにご相談下さい。とりあえず値段だけ聞いて検討したいという場合は、LINE査定などで査定額を見積もることも可能です。お気軽にご相談ください。

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ARC’TERYXの買取について

この記事を書いた人

小川剛司 (MODESCAPE 編集部)

ライター・ファッションモデル。学生時代のアルバイトからファッションの世界へ。大手セレクトショップの販売員、ECスタッフを経て、長年携わったアパレルの経験と知識を活かしWEBライターに。数々のファッションマガジンサイトで執筆を行い、メンズ・レディース問わずおしゃれを発信しています。現在は韓国を拠点にモデル活動しており、更なるファッション知識を探求中! Instagram:@t_t_k_k_s_s

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